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事故現場の証拠保全

事故現場の証拠保全に関して、以下項目を解説しています。
・証拠保全の重要性
・証拠として保存しておきたいもの

証拠保全の重要性

交通事故の示談交渉において、当事者の主張に食い違いがある場合は、その事故現場の証拠が重要です。
また、刑事事件、又は、民事事件として、裁判となった場合においても、当事者の証言を裏付けるものとして、その証拠が必要です。
警察の実況見分にて実況見分調書等が作成されますが、死亡事故等の重大な事故でないときは、十分な証拠とならない場合があります。
よって、警察の実況見分と重複してもいいので、自分でできる範囲でする事をお勧めします。

証拠として保存しておきたいもの

一般的に可能な事項を、以下記載します。
写真撮影については、デジカメで可能な限り撮影するのが理想です。
また、撮影データはPC等にバックアップしておき、後で必要な写真のみプリントアウトすればいいと思います。
備考)
”過失相殺率の認定基準”に基づき過失割合の算定をするには、書籍「過失相殺率の認定基準」に記載されている事故態様別に、証拠となる部分の撮影が必要なため、ここでは記載しておりません。
過失割合の算定については、上記メニュー「過失割合の算定」を参照下さい。

事故車の保存

死亡事故など大きな事故の場合は、警察が保存しますが、警察が保存しない場合は自分で保存します。
ただし、軽微な事故で、かつ、写真による証拠で足りる場合は、以下項目「事故車の写真」のみで大丈夫だと思います。
証拠としての必要性と、修理の必要性をご検討の上、ご判断下さい。
【注意事項】
任意保険を使う場合は、事故車の修理前に保険会社への連絡が必要です。
保険会社への連絡を怠ると、保険金の一部、又は、全部が支払われない場合があります。

事故車の写真

損害の証拠として、損傷部分と損傷していない部分も含めて撮影して下さい。
特に、事故の衝撃の大きさを示す損傷部分は、念入りに撮影して下さい。
事故現場での撮影においては、その場所が特定できる目印が入るようにします。
撮影時には、メジャーも一緒に撮影する事で、後で寸法が分かります。

路面のタイヤ痕(スリップ痕)の写真

タイヤ痕がある場合は、メジャーと一緒に全長がわかるように撮影します。
タイヤ痕の長さから、ブレーキを踏む直前の速度を推測できます。
また、路面とタイヤの状態により摩耗係数が異なるため、以下の状態も撮影します。

路面の状態の写真

タイヤ痕と同時に、以下の路面の状態もわかるように撮影します。
路面:アスファルト、コンクリート、非舗装道路、砂利道
状態:乾いている、濡れている、固くなった雪、氷

タイヤの状態の写真

タイヤの状態としては、以下のレベルが判断できるように撮影します。
状態:良好、普通、摩耗

ガードレールなどの損傷物の写真

損傷物がある場合は、事故の衝撃や損害の証拠として写真に残します。

積荷や内装品などの損傷物の写真

同上

事故の時に身につけていた物の保存

人身事故の被害の状況を示す証拠のため、そのまま保存します。

ドライブレコーダの映像

ドライブレコーダが付いている場合は、その映像を保存します。

目撃情報のメモ

目撃者がいる場合は、住所・氏名・電話番号と証言内容をメモして下さい。
また、目撃者が複数いる場合は、2人以上の証言を確保するのが理想です。
ただし、協力を強制する事はできませんので、お願いするしかないです。

 
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